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ポーさん【1】 [うちのわんこの物語]

ポーさんのこと。

 1999年春、野良犬の親子がいた。田んぼにポツンと建った給水塔?の敷地の中で、母犬が仔犬二匹を育てていた。人目につかないよう、母犬は大変慎重だったが、ある日保健所のひとに仔犬一匹と一緒に捕まってしまった。一匹残された仔犬はさらに慎重になり、人間は信用せず、姿を見ると隠れ、何もないところで一匹生きていた。
とても頭のいい犬で、何度も保健所のひとが来たが、とうとう捕まることはなかった。

 親子でいた頃から、しげが車で家に帰るときに何度か見かけて、気にしていた犬。一匹になってしまって、何とか飼うことが出来ないものかと、おやつを持っていっても、離れるまで出てこない。何度かごはんやおやつをあげて、近くで食べるようになっても、手の届く範囲には来ない。根気強く餌付けして、なんとかねぐらをしげの家の近くの雑木林まで持ってくることが出来た。しかし、野良犬として生きる方法を選んだ犬のようで、ここまで限界、飼うことは出来なかった。

 その後、しげの家にブウがやってきた。
気ままなポーさんはブウに興味があるらしく、散歩をはじめるとどこからともなくやってきて、つかず離れずついて来た。ブウはちょっと年上のポーさんを「頼れる兄貴」と思っているのか、ポーさんのやることをよく真似した。今、側溝に入って水浴びをするのが大好きだが、これはポーさんに教えてもらったことである。


側溝の中を歩くブウ→1660167


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